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米投信で債券型に根強いニーズ、6月に10兆円流入-コロナ警戒継続か

 米国で債券型ファンドが再び資金を集めている。米国籍オープンエンドファンド(ETF含む)の6月の純資金流入額を見ると、米モーニングスターの分類で債券型(地方債除く)に属するファンドが920億ドル(約9.9兆円)となり、米国株式型の137億ドルを大きく上回った。

債券型ファンドはコロナ・ショックのよる換金売りが急増した3月に2403億ドルという歴史的な流出超を記録した後、4月に373億ドル、5月に746億ドルの流入超と回復基調が鮮明となっている。この期間に世界の株式市場は3月の株安から大きく反発したものの、投信市場では株式よりも債券に向かうマネーが圧倒的に多い状況だ。

6月の債券型ファンドの資金フローについて、より詳細なカテゴリー別に内訳を見ると、上位は「中期コア債券」231億ドル、「社債」140億ドル、「短期債」110億ドルなどとなる。インフレ懸念がくすぶる中で金利リスクは積極的に取らず、比較的安定した値動きの債券を選好する動きが見られる。

ちなみに、コロナ禍への対応でFRB(米連邦準備制度理事会)が買い入れ対象とする「ハイ・イールド債」も77億ドルと旺盛な流入が見られたが、188億ドルの大規模な流入があった4月に比べると鈍化傾向にあり、代わりに投資適格債が中心の「社債」へ資金が向かっている。投資家が信用リスクにより敏感になっている可能性がある。

コロナ前においても米国では債券型への流入が米国株式型を上回る状況が続いていた。その一因として、幅広い資産に分散投資する上で、米国株式型に偏っていたポートフォリオを見直して債券や米国以外の株式に振り向ける動きがあったとみられる。このところの堅調な株価の値動きとは裏腹に、投信保有者は警戒モードを続けているようだ。