株式・投資信託・ETF・ニュース・ランキング



ファンド

トータルリターン第1位「アジア・ヘルスケア株式ファンド」、日興アセットに聞くパフォーマンスの背景

 日興アセットマネジメントが設定・運用する「アジア・ヘルスケア株式ファンド」の運用成績が頭抜けている。2020年6月の1カ月間トータルリターンは21.18%と全ファンド(純資産10億円以上、DC・SMA専用ファンド除く)で唯一20%超の成績となり第1位。過去1年間でも42.08%でモーニングスターカテゴリー「国際株式・エマージング・複数国(為替ヘッジなし)」で第1位の成績だ。この優れた成績を実現した背景について、日興アセットマネジメントに聞いた。

――6月の月間騰落率でトップの運用成績を残した基準価額上昇に寄与した投資銘柄等は?

6月の良好な運用実績には組入上位の中国企業が大きく貢献しました。最も大きく寄与した銘柄のひとつに6月初めに新たに組み入れた中国のソフトウェア企業があります。この企業は診断記録や支払情報等のデジタル化を推進する病院情報システム開発を主に手掛けています。

他にも、ウェイトを高めていたオンライン・ヘルスケアやヘルスケア・ソフトウェア会社、大手製薬会社、バイオ医薬品メーカーなどの株価上昇が寄与しました。また、韓国のバイオテクノロジー会社の株価が、新型コロナウイルス関連の開発活動の進展などを受けて大きく上昇したことなども基準価額上昇要因のひとつとなりました。

――「アジア・ヘルスケア株式ファンド」が着目するアジアのヘルスケア市場の成長について、予測される成長率や市場規模等を教えてください。

アジアのヘルスケア市場は、巨大な人口と急速に進む高齢化、生活水準の向上や医療インフラの普及・改善などを背景として、幅広い需要の拡大と関連企業の中長期的な成長が見込まれています。医療関連支出も急速な伸びが見込まれており、ある調査・予測によれば、2022年までの間、年率6.6%の増加が予想されています。

特に、中国は米国に次いで世界2位の規模であり、2030年までの10年間でヘルスケア支出が2倍以上になるとの予測があります。このような市場拡大の中でヘルスケア企業は成長性と同時に多様性も高めており、上場企業は医薬品開発からバイオやテクノロジーを活用した医療ビジネスへと今後も広がり続けると予想されます。

――ヘルスケアセクターは、先進国ではディフェンシブに位置付けられることが一般的ですが、アジアのヘルスケア市場の成長見通しは、ディフェンシブというより「グロース」といっていいほど高い成長率に感じられます。ファンドのパフォーマンスのイメージを、投資家はどのように考えればよいのでしょうか?

アジアでもヘルスケアセクターは、株式市場の下降局面において市場全体より株価下落が抑制される傾向がみられます。近年の主要な株式市場下落期をみると、リーマンショック(2007-08年)や欧州債務機危機(2011年)、中国ショック(2015-16年)、そして、今年のコロナショックのいずれの調整局面においても、パフォーマンスは株式市場全体を上回る(相対的に下落が抑えられた)結果となっています。

一方で、中長期的にはグロースの特性を示しているといえます。過去15年間、アジアのヘルスケアセクターは市場全体をアウトパフォームしていますが、これはバリュエーションの上昇によって支えられており、収益成長期待を反映していると考えられます。

――ファンドを実質的に運用する日興アセットマネジメント アジア リミテッドの強みは?

日興アセットマネジメントのシンガポール現地法人「日興アセットマネジメント アジア リミテッド」は、アジアにおいて30年超の運用実績を誇り、アジア各国の中央銀行や政府系企業、年金基金、金融機関など多様な投資家の資産運用を担っています。約130人の現地スタッフを擁し、日本の資産運用会社のアジア拠点としては群を抜く強力な陣容を誇ります。

アジア市場は非効率的な側面が強く、個別銘柄ベースではミスプライシングが起こりやすいマーケットといえますが、こうしたアジアの株式市場に精通し、各国の言語を操る計18人のポートフォリオマネジャーやアナリストが、徹底したファンダメンタルズ・リサーチに基づく運用をチームベースで一貫して行なっています。こうしたアジアにおける長年の投資経験と知識、中国語などの言語優位性、各方面とのコネクションや情報収集力などを活かし、良好な投資成果を目指しています。

――最後に「アジア・ヘルスケア株式ファンド」の受益者の方、また、ファンドに注目している個人投資家へのメッセージをお願いします。

受益者の皆様にはいつも当ファンドをご支援いただいており深く感謝申し上げます。また、今後の投資対象として当ファンドにご関心をお持ちいただいている皆様にも厚く御礼申し上げます。

アジア地域では所得・生活水準の向上、政府によるヘルスケアサービスの強化など社会福祉の充実、さらにはイノベーションの加速や医療インフラの普及などによって、医療機会の拡大・医療ニーズの高度化が急速に進展しており、ヘルスケア市場への期待がいっそう高まっています。

足元では、インターネットやeコマース、AIなどの最先端技術を駆使したプラットフォームを通じて、従来は地理的/経済的理由によって医療機会が限られていた多くの人々へのヘルスケアサービスの提供を可能とした「ヘルステック」業界などにも大きな注目が集まっています。

近年、増大する医療関連支出を抑制しようとする規制強化の動きもみられますが、当ファンドでは、こうした規制リスクの影響が比較的小さいとみられるイノベーティブな医薬品関連企業やヘルスケアサービス企業などにも注目しています。

アジアのヘルスケア関連株式は、医療ニーズの拡大・高度化を背景に中長期的に高い成長が期待される長期的、かつ、骨太な投資テーマです。アジア各国市場・企業に精通し、現地で確固たる存在感を誇る日興アセットのアジア株式運用チームが運用を担う当ファンドが、個人投資家の皆様の長期の資産形成の一助となれば幸いです。(図版は、「アジア・ヘルスケア株式ファンド」のトータルリターン1年間の推移)